CargoWiseを使用することで、ワークフローの自動化、ビジネスプロセスの最適化、そしてリアルタイムのデータの可視性が実現した。そのため世界各地で働くFracht社の社員は、高品質のソリューションを顧客に提供するという最も情熱を持っていることに、より多くの時間を費やすことができるようになった。

Frachtグループは顧客に戦略的かつ革新的なソリューションを提供することに一丸となって取り組む世界規模のファミリー企業だ、とFrachtグループのCEO、Ruedi Reisdorf氏は語る。

Frachtでは、社員が第一だ。当社は社員と顧客を大切にする。なぜなら社員と顧客は当社にとって最も貴重な資産だからだ」。

スイスに本社を構え40カ国余りに115を超えるオフィスを設けるFrachtグループは、一般的なものから専門的なものまで物流ソリューション全般を提供する国際的なフレイト・フォワーダーの物流大手である。

民間企業であるFrachtは、習慣・要件等現地のニーズを把握した社員の知識に基づき、顧客のニーズに迅速に対応し、実践的な判断を効率的に下している。

「当社では、各国のチームがまるで自身の会社のごとく運営できるようにあらゆる権限と責任を付与している」とReisdorf氏は述べる。

「そうすることで、特に社員の意欲向上につながる。なぜなら、現地チームは当社のグローバルビジョンに忠実であり続けると同時に、自分たちのアイデアを戦略化し実行できるからだ。そして成功した戦略を再現し、当社がオフィスを構えるすべての国で実行できるため、Frachtグループ全体の利益となる」。

Fracht France社長のLionel Tristan氏は、「Frachtの経営手法は他社と異なる。当社のCEOは、その国にとって最善の戦略的決定が下せるよう、各国のチームに自律性および責任を付与している。そのため、各国チームは自分たちのペースで新規構想を実行することができる」と話す。

各国チームが独自に決定を下すことで、Frachtは敏しょう性と俊敏性を持って日々の意思決定を行うことができ、市場で優位に立つことができる。

Fracht Australiaの取締役であるMichel Scheuble氏は、こうした現地主導型アプローチは、複雑な報告体制を取り除き、最終的には同社の顧客により良いサービスを提供することができる、と述べる。

「通常、現地の意思決定者の方が海外にいる者よりも現地の要件をはるかに熟知していることは、誰もが承知している」。

「こうしたアプローチで、現場で働く現地オペレーターから最高幹部、Frachtグループのオーナーに至るまですべての者が、現地ソリューションについて意見を述べ、結果に影響を及ぼすことができる」。

グローバルビジョンを実現するためのグローバルコラボレーション

Fracht Australiaは、FrachtグループがCargoWiseを基幹フレイト・フォワーディングプラットフォームとして導入する上で、主導的な役割を果たした。

同ソリューション採用の初期段階で、Fracht Australiaの主な優先事項は、オフィス環境のペーパーレス化と、プロセスのデジタル化だった。Fracht Australiaの取締役であるGeorge Koutroulis氏によると、CargoWiseが同社の業務方法を完全に変革したという。

「当社がCargoWise導入以前の業務方法に戻ることは、今ではほぼ不可能に近い。当社の業務方法は実に洗練されたプロセスだ。すべてのビジネスルールがワークフローに組み込まれ、問題が発生する前にあらゆるエラーを事前に見つけ出すことができる」。

「社員は時間に余裕ができたため、顧客へのより良いソリューションの提供や、ビジネスに付加価値をもたらす新しいアイデアの創造など、より重要な業務に時間を割くことができる」とKoutroulis氏は述べる。

CargoWiseを使用することで得られる強力な機能とそのメリットをじかに経験したFracht Australiaは、このソフトウェアを他国の同僚に積極的に紹介した。   

「当社は早期にCargoWiseを導入し、その機能に精通したことで、同ソフトウェアの世界的な潜在能力を認識した。そのため、我われの経験を基に、他国にあるFrachtのオフィスにこのソリューションを導入するメリットについて話をすることができた」とScheuble氏は語る。

Fracht USAは、それまで使用してきた旧型のオペレーティングシステムをアップグレードする必要があることを認識した際に、オーストラリアオフィスの深い知識と経験を利用してCargoWiseを導入することができた。

「オーストラリアの経営陣はCargoWiseに非常に満足しており、過去20年以上にわたってこのシステムを使用し大きな成功を収めてきた。そのため、CargoWiseの導入は容易な決断だった」とFracht USAのCEO、Reiner Wiederkehr氏は述べる。

Fracht USAの業務・コンプライアンス本部長、Regina Cross氏は「海外の同僚から話を聞いて、自信をもってCargoWiseを導入することができた。特にFracht Australiaは長年CargoWiseを使用しており、システムのイテレーション(アジャイル開発)を何度も経験してきた。オーストラリアオフィスは、アメリカだけでなく他国のオフィスにも、CargoWiseから得られた多くのメリットについて話をするようになった」と話す。

リアルタイムの可視性、詳細な財務レポートの作成、そしてデータ品質の向上により、業務プロセスがスピードアップし、Fracht USAはこれまで以上に迅速に戦略的決定を下すことができるようになった。   

「いつレポートに目を通しても、重要な決定を下すのに必要な情報がわずか数分で目に見えて分かる」。

また、こうした透明性により、長年にわたる顧客からの信頼が強まった、とWiederkehr氏は語る。

「中には何十年にもわたって当社が関係を築き上げてきた顧客もいる。CargoWiseのおかげで、当社と顧客との信頼関係はこれまで以上に深まった。なぜなら我われは誠実で透明性を保ち、納期を守るからだ」。 

Fracht Franceもまた、競争力を維持するには最新のシステムが必要だということを認識し、既にCargoWiseを導入済みの他国のオフィスに倣って2021年上旬に同システムを導入した。 

「CargoWiseを既に使用していたオーストラリアとアメリカの同僚と相談したところ、単一のグローバルデータベースで業務を進めることが当社のビジネスと顧客に大きな利益となることを認識した」。

「導入後わずか3カ月で、CargoWiseが生成するレポートとKPIから正確なデータが得られた。そしてこのデータのおかげでより迅速で顧客中心の判断が下せるようになった」。

「またCargoWiseの導入で、以前はとても複雑なプロセスだった各国間のデータ共有が可能となった」とFracht France社長のTristan氏は述べる。

デジタル変革の旅を続ける

Frachtはもはや過去を振り返ることはない。同社にとってデジタル変革の旅は始まったばかりだ。

生産性と効率が向上し、顧客関係をより強固にしたFrachtは、同社のグローバルネットワーク全体へのCargoWise導入を視野に入れている。

CargoWiseを使用するオフィスとネットワークが増えれば増えるほど、効率性が高まることがわかっている」とCross氏は述べる。

「将来的には、Frachtグループがオフィスを置くすべての国でCargoWiseのプラットフォームを展開していく可能性がある」。

「CargoWiseは多くの可能性を秘めている。今後当社がマイルストーン実現に向けて取り組んでいく上で、我われがまだ十分に活用していないモジュールにも手を広げていくつもりだ」とWiederkehr氏は語る。

当面のFrachtの焦点は、CargoWiseのプラットフォームで得られる莫大な量のデータを活用することだ。それらのデータにより、引き続きビジネス上の判断を下し、競争力の維持を図っていく。

「CargoWiseは当社に膨大な量の価値あるデータを提供してくれるため、こうしたデータを徹底的に調べ、すべてを分析するには、チーム全体で取り組まなければならない。そのため、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの使用を開始し、当社ビジネスにとって有意義な方法でデータを分析することに役立てている」。

「BIツールは、当社が他国や代理店、提携企業との統合拡大を続けるのにも役立っている。なぜなら、アメリカ、オーストラリア、そしてフランスのオフィスが生み出すことのできるビジネスインテリジェンスは、世界中の提携企業がアクセスを望むものだからだ」とCross氏は述べる。

「俗に、『データは新しい金(ゴールド)だ。ただそれを掘り出せば良いのだ』と言われる。Frachtにとって、CargoWiseがその金を見つけるために使用する採掘装置だ」とReisdorf氏は締めくくった。